木酢液と竹酢液の違いは?使い方や注意点を詳しく解説。

木酢液と竹酢液の違いはどこにあるのでしょうか?

自宅で園芸を行っていたり農業を行っていたりすると、なるべく化学肥料に頼らず、
自然にあるもので作物や花を育てたいという思うこともありますよね。

木酢液・竹酢液は同じような効力を持った、有機栽培の肥料・土壌改善剤として知られています。
使われ方も同じように使うことが多く、竹酢液よりも比較的安価な木酢液を選ぶ方が多いです。

その木酢液・竹酢液ですが、両者の違いはどこにあるのでしょうか?
使い分けるとしたらどのような場面で使い分ければいいのでしょうか?

今日はそんな、木酢液と竹酢液の違いについて詳しく見ていきます。
使い方や注意点も記載していますので是非参考にしてみてください。

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木酢液と竹酢液の違い

木酢液と竹酢液は、どちらも植物を炭化する際に発生する煙を冷やして採取した液体です。
その違いは、原料が木か竹かということです。

木酢液と竹酢液には、水分が約90%で、残りの約10%が有機化合物です。
有機化合物の中には、酢酸、ギ酸、メタノール、フェノールなどが含まれています。

一般的には、竹酢液の方が木酢液よりも殺菌力が強いと言われています。
また、採取量も竹酢液の方が少ないので、価格も高めです。

木酢液と竹酢液はどちらも原液では使わずに水で希釈して使います。
希釈倍率は用途によって異なりますが、一般的には100~1000倍程度です。

木酢液と竹酢液はホームセンターや100円ショップなどで購入することができます。
購入する際には、用途や成分表を確認してください。

以上が木酢液と竹酢液の違いについての説明です。

 

木酢液と竹酢液はどんな場面で使い分けるの?

木酢液と竹酢液は、原料が違うだけでなく、成分や効果にも若干の違いがあります。
一般的には、どちらも農業や日常生活において同じように使えますが、以下のような場合には使い分けることが望ましいと言えます。

 

殺菌力が必要な場合:

竹酢液の方が木酢液よりも殺菌力が強いと言われています。
そのため、病気の予防や消毒などには竹酢液を使う方が効果的です。

 

酸性度が問題になる場合:

木酢液の方が竹酢液よりもpH(酸度)が低く、強い酸性です。
そのため、アルカリ性の土壌を中和するなどには木酢液を使う方が効果的です。
逆に、すでに酸性の土壌や水質には竹酢液を使う方が良いでしょう。

 

匂いの好みによる場合:

木酢液と竹酢液は、焚き火のような独特の匂いがあります。
この匂いは人によって好みが分かれるかもしれません。
一般的には、竹酢液の方が木酢液よりも匂いが強く、クセがあると言われています。

そのため、入浴剤やペットの脱臭などには木酢液を使う方が好まれることが多いです。

 

木酢液・竹酢液の効果

木酢液と竹酢液には、農業や日常生活でさまざまな効果があります。

 

病気の予防:

うどんこ病やモザイク病などのカビや細菌による病気を予防することができます。

木酢液・竹酢液には、酢酸やフェノールなどの有機化合物が含まれています。
これらの成分には、カビや細菌などの病原菌に対して殺菌作用があります。

木酢液・竹酢液を作物の葉や茎に散布すると、病原菌が付着しにくくなります。
また、土壌に散布すると、土壌中の病原菌を減らすことができます。

木酢液・竹酢液は、病気の発生を抑えるだけでなく、作物の生育を促進する効果もあります。
木酢液・竹酢液に含まれる有機化合物は、土壌中の有用な微生物の増殖を促します。
これにより、土壌の有機質が豊富になり、根の活着や成長が促進されます。

 

品質向上:

果物や葉物野菜の収穫後の鮮度を保ち、甘みを増すことができます。

木酢液・竹酢液には、酢酸やフェノールなどの有機化合物が含まれています。
これらの成分には、以下のような効果があります。

・作物の収穫後の鮮度を保つ:木酢液・竹酢液には、抗菌・抗酸化作用があります。これにより、果物や葉物野菜などの作物は、収穫後も腐敗や変色を防ぐことができます。

・作物の甘みを増す:木酢液・竹酢液には、糖分の合成を促進する作用があります。これにより、果物や野菜などの作物は、甘みが増すことができます。

・作物の栄養価を高める:木酢液・竹酢液には、ミネラルの吸収を助ける作用があります。これにより、作物は、土壌中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを効率的に取り込むことができます。

 

害獣・害虫の忌避:

焚き火のような匂いを嫌って、ネズミやハクビシンなどの害獣やアブラムシやセンチュウなどの害虫が近寄らなくなります。

木酢液・竹酢液には、焚き火のような独特の匂いがあります。
この匂いは、木酢液・竹酢液に含まれるフェノール類やアルコール類などの有機化合物が原因です。

この匂いを嫌って、ネズミやハクビシンなどの害獣や、アブラムシやセンチュウなどの害虫が近寄らなくなります。
これが木酢液・竹酢液の忌避効果です。

木酢液・竹酢液を作物の葉や茎に散布すると、作物自体が忌避剤となります。
また、土壌や通路に散布すると、周囲の環境が忌避剤となります。

木酢液・竹酢液の忌避効果は、時間経過や降雨で薄れてしまいます。
そのため、定期的に散布することが必要です。

 

土壌改良:

土壌中の病原菌を殺菌したり、アルカリ性土壌を中和したりすることができます。

木酢液・竹酢液は、植物を炭化する際に発生する煙を冷やして採取した液体です。
その主成分は、水分が約90%で、残りの約10%が有機化合物です。
有機化合物の中には、酢酸、フェノール類、アルコール類などが含まれています。

木酢液・竹酢液が土壌改良になるメカニズムは、以下のようなものがあります。

・土壌の消毒:木酢液・竹酢液を高濃度で土壌に散布すると、殺菌作用により土壌中の病原菌を減らすことができます。これにより、作物の病気の予防や発生を抑えることができます。

・有用微生物の増殖:木酢液・竹酢液を低濃度で土壌に散布すると、有用微生物の増殖を促すことができます。有用微生物は、土壌の有機質を分解したり、作物の根の活着や成長を促進したりする働きがあります。これにより、土壌の肥沃度や作物の生育力が向上します。

・ミネラルの吸収:木酢液・竹酢液に含まれる有機酸は、土壌中のミネラルをキレート化する作用があります。キレート化とは、有機酸がミネラルと結合して水溶性にすることです。これにより、作物が土壌中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを効率的に吸収することができます。

 

発酵促進:

堆肥の発酵を早めることができます。

堆肥とは、有機物を微生物によって分解・腐熟させたもので、土壌改良や肥料として利用されます。
堆肥の発酵には、水分や温度、pHなどの条件が重要ですが、木酢液・竹酢液には、これらの条件を最適化する効果があります。

木酢液・竹酢液が堆肥の発酵促進になるメカニズムは、以下のようなものがあります。

・殺菌作用:木酢液・竹酢液には、酢酸やフェノール類などの有機化合物が含まれています。これらの成分には、有害な細菌やカビなどの病原菌に対して殺菌作用があります。これにより、堆肥中の病原菌を減らし、発酵を妨げる要因を除去することができます。

・発酵促進作用:木酢液・竹酢液には、アルコール類やエステル類などの有機化合物が含まれています。これらの成分には、有用な微生物の増殖や活性を促進する作用があります。これにより、堆肥中の有機物を分解・腐熟させる微生物の働きが強まり、発酵が早く進むことができます。

・温度上昇作用:木酢液・竹酢液には、水分が約90%含まれています。これにより、堆肥中の水分量を調整し、乾燥を防ぐことができます。また、水分は発酵時に発生する熱を保持しやすくするため、堆肥の温度を上昇させる効果もあります。堆肥の温度が高いほど、発酵が早く進みます。

・pH調整作用:木酢液・竹酢液は、pH1.7~pH3.7と強い酸性です。これにより、堆肥中のpHを下げることができます。堆肥のpHは、発酵過程で変化しますが、一般的にはpH5.5~pH8.5程度が適切です。 pHが高すぎるとアンモニアなどの悪臭成分が発生しやすくなります。 pHが低すぎると微生物の活動が抑制されます。1木酢液・竹酢液は、堆肥中のpHを適度な範囲に保つことができます。

 

ペットの脱臭:

ペット用品や糞尿の匂いを消すことができます。

ペットの糞尿や体臭は、アンモニアや硫化水素などの悪臭成分が原因です。
これらの成分は、水分と反応してアルカリ性になります。

木酢液・竹酢液は、酢酸やフェノール類などの有機化合物が含まれています。
これらの成分には、以下のような効果があります。

・中和作用:木酢液・竹酢液は、pH1.7~pH3.7と強い酸性です。 これにより、アルカリ性の悪臭成分と中和反応を起こし、匂いを消すことができます。

・抗菌作用:木酢液・竹酢液には、殺菌作用があります。 これにより、糞尿や体臭の原因となる細菌やカビを減らすことができます。

・消臭作用:木酢液・竹酢液には、焚き火のような独特の匂いがあります。 この匂いは、悪臭成分を覆って消臭する効果があります。

 

入浴剤:

お風呂に入れると温まりやすく、新陳代謝が活発になります。

木酢液・竹酢液は、植物を炭化する際に発生する煙を冷やして採取した液体です。
その主成分は、水分が約90%で、残りの約10%が有機化合物です。
有機化合物の中には、酢酸、フェノール類、アルコール類などが含まれています。

木酢液・竹酢液が入浴剤になるメカニズムは、以下のようなものがあります。

・血行促進作用:木酢液・竹酢液に含まれる有機酸は、皮膚の毛細血管を拡張させる作用があります。これにより、血行が促進され、体温が上昇し、新陳代謝が活発になります。また、皮膚の角質層に浸透し、汗腺を刺激して発汗を促します。これにより、老廃物や毒素の排出が促されます。

・保湿作用:木酢液・竹酢液に含まれるアルコール類やエステル類などの有機化合物は、皮膚の水分保持能力を高める作用があります。これにより、乾燥肌や敏感肌などの肌トラブルを防ぎ、肌をしっとりと保ちます。

・消臭作用:木酢液・竹酢液には、焚き火のような独特の匂いがあります。この匂いは、体臭や加齢臭などの不快な臭いを中和する効果があります。また、木酢液・竹酢液には、殺菌作用もあります。これにより、皮膚や頭皮の細菌を減らし、臭いの発生源を抑えます。

 

木酢液・竹酢液の使い方の注意点

木酢液・竹酢液は、植物を炭化する際に発生する煙を冷やして採取した液体です。
その主成分は、水分が約90%で、残りの約10%が有機化合物です。
有機化合物の中には、酢酸、フェノール類、アルコール類などが含まれています。

木酢液・竹酢液は、農業や日常生活においてさまざまな効果を発揮しますが、使い方によっては逆効果になることもあります。
以下の点に注意して正しく使いましょう。

 

希釈すること:

木酢液・竹酢液は、原液のままでは刺激が強すぎて植物や肌にダメージを与える可能性があります。
そのため、必ず水で希釈してから使うようにしましょう。
希釈倍率は用途や目的によって異なりますが、一般的には100~1000倍程度が適切です。

 

直射日光を避けること:

木酢液・竹酢液は、直射日光に当たると成分が変化して効果が低下する可能性があります。
そのため、散布するときは曇りの日や早朝・夕方など日差しが弱いときにしましょう。
また、保管するときも冷暗所に置くようにしましょう。

 

金属製の容器や器具を使わないこと:

木酢液・竹酢液は、pH1.7~pH3.7と強い酸性です。
そのため、金属製の容器や器具を使うと錆びや腐食の原因になる可能性があります。
そのため、プラスチックやガラスなどの耐酸性の容器や器具を使うようにしましょう。

 

他の資材と混ぜないこと:

木酢液・竹酢液は、他の資材と混ぜると成分が変化して効果が低下したり、有害な物質が発生したりする可能性があります。
そのため、他の農薬や肥料などと混ぜることは避けましょう。
ただし、ニンニクやトウガラシなどの天然有効成分を抽出する場合は例外です。

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「木酢液と竹酢液の違いは?使い方や注意点を詳しく解説。」についてのまとめ

木酢液・竹酢液の違いについては、その名前の通り木酢液は木から、竹酢液は竹から作られた液体です。
木酢液に比べ竹酢液の方が殺菌力が強く、pH濃度も高いです。
そのため、作物の病気予防には竹酢液を、土壌の㏗改善位は木酢液を使うなどの使い分けをすることが多いです。

木酢液・竹酢液は園芸においてもうどんこ病を予防してくれるなどの効果が期待できます。

自宅の農業・園芸に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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